2016年08月12日

【レビュー】Nangdo - TRACKPACK VOLUME 1



ベルリン在住Nangdoのアルバム。元はHIP-HOPのビートを作っていたという彼の新しいEPは、地味なジャケットからは想像出来ないバラエティに富んだ内容。TEKLIFE直系のメロディアスなJUKEから、オートチューンボイスを使った今風のHIP-HOP JUKE、TASO風の悪TRAP JUKEまでとフロアからリスニングまで幅広く使えるものが収録されている。クレジットは7曲だが、アルバム購入時にボーナストラックが更に7曲ついてくるお得な一枚になっているので是非購入をお勧めする。ボーナストラックもクオリティーが高く、どのトラックを聴いても非常に器用な印象でこれからのシーンに一石を投じてくれる存在になりそうだ。

また今作ではボーナストラックに東京出身ベルリン在住のBreakcoreトラックメイカーmorihiro氏が参加。彼の作るJUKEも面白い。



アッパーなトラックが並ぶ彼のEPもチェックしてみて欲しい。
http://tuxurecords.tumblr.com/post/97134051146/morihiro-welding-pop-ep

(lotus echo)
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2016年07月23日

【レビュー】SURLY - Surly EP (Juke Bounce Werk)



L.A.のJuke Bounce Werkからリリースされた彼のデビューEPとなる今作。
全5曲と収録曲は多くはないが、ジャジーなものからジャングル風なものまでと曲ごとに質感が異なり飽きる事なく何度も聴けるものとなっている。
サンプリングがバラエティーに富んでおり、JUKE/FOOTWORKではお馴染みのRoland TR808のスネアなど、ド定番な音がほぼ使われていないのもこのEPの特徴。
またハイハットでリズムを刻むということがほとんどの曲でされておらず、
非常に少ない音数の中でグルーブを出していっているのが筆者的にも大好物だ。
一風変わったJUKE/FOOTWORKを探している人にオススメしたい作品である。
(Lotus-echo)



(c)BootyMusicJapan2016続きを読む
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2016年07月15日

【レビュー】poivre - Juked out 4(Free DL)



過度なエディットは施さず、原曲のノリをそのまま生かしリズムだけをジュークに変換するスタイルをジュークドアウト(Juked Out)といいます。もともとは治安上の問題からシカゴのクラブでジュークが禁止されていた時代に、Gant-Manらがジュークをラジオでプレイしてもらうために思いついた手法です。そしたら不思議、クラブで掛からないジュークがラジオで掛かるようになったのです。2000年代初頭シカゴのジューク滅亡の危機は、こうして乗り切られたんですね。

 さてさて、長崎・佐世保を拠点に活動するトラックメーカー、Poivre(ポワブル)は、そんなジュークドアウトが大得意な日本人のひとり。これまでジュークドアウトシリーズで3枚をリリース(他のシングルでも多用してます)。毎回クラブヒットからヒップホップ、ポップスなどを気ままにセレクトしていますが、軽妙な切り口でもジュークに消化されていて、フロアでもしっかり映えます。これまでの彼の作品だと、VOLO「Don't Like Me」のジュークドアウトがめちゃくちゃ良くできててスーパー最高でした(https://soundcloud.com/poivre0529/dont-like-me-poivre-juked-out)。

 今回はChance The Rapper、Y2Funxでも活躍するKick a Show、そして谷村新司などをピックアップし、バリエーション豊富。どれも原曲からして素晴らしいのですが、そのノリを壊さず仕上がっていてリスニングとしても良質です。個人的にはなかでもHadson Mohawke「Scud Books」のリミックスが出色で、悪そうなホーンとトラップのいかにもな原曲をスピードアップすると、軽いタッチに変貌してレイヴテクノみたいな質感に。シンセのシーケンスがまるでオービタルのチャイムみたいに聞こえて、おもしろくかつエモい。ジャンプアップぽく聞こえる原曲のリズムの途中からさらにアーメンブレイクが入るのですが、それがまたレイヴ感をさらにアップ。エディットで追加されたシンバルがアーメンとめちゃくちゃマッチしてて、相当イケてます。たったこれだけなのにセンス爆発。そして、聞こえはしっかりジュークなのがマジすごいな〜。

 一聴して変とか実験的なサウンド、「なんだこれ!?感」もジュークのひとつの側面ですが、「踊れる・楽しい」という音楽の基本的な機能が僕にはとても大切に思えます。音楽に詳しくない人が彼の曲を聴いたら、「良い曲だね〜」って言って、リミックス、もっと言えばジュークであることすら気付かないまま、最後まで聴き終わるかもしれない。それぐらいスムーズに仕上げている。僕は、ジュークを「変哲のないポップミュージック」にすることもまた、難しいこと・実験的なことじゃないのかなと思うのです。「ジュークのヤバい」は一義的じゃない。いっぱいあるのです。ま、こんなこと音楽好きにしたら当たり前でしょうが。 (D.J.APRIL)

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2014年08月19日

TRAXMAN & PAISLEY PARKS / FAR EAST EP(Бh○§†)



FAR EAST EP / TRAXMAN & PAISLEY PARKS(Бh○§†)

大盛況のうちに幕を閉じたTRAXMAN JAPAN TOUR 2014。大阪〜東京で文句なしのプレイを披露し、フロアを大いに沸かせたことはその場にいた人へ鮮烈な記憶として残ったに違いない。行けなかった人は弊社Booty Tune映像班が大阪、東京の各公演の映像を鋭意編集中なのでそちらをお楽しみに。

シカゴのJuke大将軍ことTRAXMAN、彼の滞在中のFBフィードを見ていると日本の様々な場所でSelfieをキメてる写真・動画が多くアップされていた。海老天、サイゼリアのシーフード・ドリアにハマっていたことも最高にウケたが、1点気になる写真がアップされていた。PAISLEY PARKSの脳、Kent、そしてPan Pacific PlayaのMr.MelodyがTRAXMANと一緒に写っていたもの。まさか……と思っていたがこれほど早く形として出してくるとは本当にビックリした。

そう、あの写真は本作"Far East EP" の制作風景だったようだ。一昨年のTRAXMAN来日公演ではメインフロアで彼の後の出番をモノともせずカマしまくったPAISLEY PARKS。この両者によるスプリットEPが本当にエゲつない。表題曲 "FAR EAST"を聴けば一発で分かる。横浜とシカゴのドン、このような個性の強さが激突し最良の方向へ化学反応を起こす共作を耳に出来ることは、極めて稀だ。

TRAXMANの手癖であるサクサクしたエディットのacid、そこからCold Act Vで耳にしたようなPP印のシンセが顔を出す。中盤からはキレ全開の乾いたスネアやハットの乱射、声ネタのチョップで連獄カマされます。ヤバいです、アワアワします。他にも、Footworkアンセム "Reverb"をよりインダストリアルな質感にしたような@、BPMを120から突如160に変貌させる展開が特徴的なD、もうお手上げ。そしてゲリラ的なリリースにKOです。

「EKillaは前にもリリースしたじゃん!」なんてツッコミが超野暮ったくなるような、最 to the 高EP。今年の下半期もJuke / Footworkの動向は見逃せませんで。今週末はリキッドでD.J.FulltonoがSummit主催 "AVALANCHE 4"で国内HIPHOP勢を前にしてジューク回しますよ。チェケチェケ。

(文: AKIOCAM)



(c)BootyMusicJapan2014
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2014年06月10日

【Review】D.J.Fulltono - My Mind Beats Vol.01



日本のジューク/フットワークのパイオニアD.J.Fulltonoが久々に放つ衝撃作。
最初聴いた時腰が抜けるくらいの衝撃だった。それまでのD.J.Fulltonoのトラックでもミニマルテクノ的な要素があったのだが、今回リリースされたEPは、完全にジューク/フットワークとミニマルテクノ/ダブテクノの融合がなされている。

単にテクノ的なウワ音、ドラムの音色をジューク/フットワークに置き換えた安易なものでは無く、テクノとジューク/フットワークのリズムの特性をうまく掛け合わせて作られており、数多くのDJプレイから導き出された現場仕様のアレンジがなされている。(本来リリースする予定は無かったらしく、氏がDJプレイに使う為に作られたとのこと)

現場仕様の少ない音数でポリリズムを駆使したドラミングはシンプルだが、聴けば聴くほど発見のあるだまし絵のような構造で、聴いていて全く飽きない。これぞ「音の彫刻」とでも言えそうな。

個人的にRP BOOと同じ領域に、別の方向からD.J.Fulltono は向かってるように思える。日本のジューク/フットワークのオリジナリティは海外からも注目を集めており、『My Mind beats Vol.01』はそれを象徴する作品だと思し、これは新しい民族音楽だと思う。

(文:食品まつり a.k.a foodman)


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