2013年06月18日

DJ Roc - Battle Zone EP

a1222481048_10.jpg



Artist: DJ Roc
Tittle: Battle Zone EP
Label: Shinkaron

購入: BandcampJunodownload 

 シカゴでフットワークダンスシーンが一番大衆的だったのは、おそらく2007年頃だったんじゃないかと推測する。Youtube上には、子供がリビングで、結婚パーティーの2次会会場みたいな所では老若男女問わず見よう見まねでフットワークダンスしてる動画なんかが沢山アップされていた。
しかし今は、そういった動画を見ることは殆ど無く、小さなバトル会場で熟練した奴等が集まって高度な技を競い合う動画が大半である。しかしこれは廃れたというよりは、ステージを別の地域、あるいは世界に移したと言って良い。シカゴの間でも突出したオーラを放っているのだ。

 DJ Rocは、シカゴのフットワークシーン最盛期の中心人物の1人だ。今作は最先端なパターンも取り入れつつ、2007年頃のテーストが随所に散りばめられている。なんかどっかで聞いたようなリズムだなあと感じる人もいるだろうけど、こっちが本家です。
そして、このタイミングでこの人をフックアップした日本のレーベル、SHINKARON。最高!リスペクト!

3曲目「Bass 4 Yo Face」のベースラインとタムの使い方は何とも絶妙。完全バトル使用。5曲目「Deez Bitches Crazy」で強力なベースが入ってからの躍動感とか、もはや芸術的。バトルゾーンの名に相応しいトラック集。

しかし、矛盾を感じてる人もいるかもしれない。なんでフットワークバトル使用なトラックを一般リスナーにオススメしてるんだろうか?そんなもん知らん。理屈抜きにカッコエエから聴いて欲しいだけ。
(Fulltono)



Crossfire's Watch N Witness Footwork Stories
Vol. 17 (DJ Roc Tribute)



(c)BootyMusicJapan2013


ラベル:DJ Roc Shinkaron
posted by BootyMusicJapan at 20:11 | TrackBack(0) | リリース | 更新情報をチェックする

Gnyonpix - 44,100 EP

Gnyonpix - 44.100 EP - cover.png


Artist: Gnyonpix
Title: 44,100 EP
Label: Booty Tune

購入: Bandcamp, Junodownload


 京都のGnyonpix氏による8曲入りEP。前作「The Dance is Mine E.P.」の完璧な音像を更にビルドアップ、1曲目からメロディーとリズムの織り成すガチ上がりトラックが炸裂。

 特筆したいのは、氏のメロディーとリズムへの深い洞察、探究心である。シカゴ勢や多くのトラックメーカーは刹那的ともいえるほど、思考よりも身体性をトラックに注入しているように感じるが、ぐにょん氏のトラックはどの曲も【Juke、Footwork】というフォーマット上で楽曲を奏でることに重点を置いているように感じる。そしてそれは決して身体性を失わせるものではない。
シカゴ勢のように荒々しいまでの暴力性(それはフットワークのために最大限に威力を発揮する思考の外にある魅力である)はここでは聴けないが、ぐにょん氏の楽曲が提示するのは音楽としての【Juke、Footwork】の魅力や可能性である。
サンプリングを主体としたトラック、ラフでロウ、そういった本来Juke、Footworkが持つべきものを
同じくサンプリングを主体としながら、全く別の角度から捉えなおす行為。
大前提として、クラブで踊れてナンボの音楽という点でも、氏のリズムは答えを出している。

構築と思考の果て、8曲目においてGorge破壊神のhanali氏がリミックスしているのも見逃せない。時間をかけて作り上げた砂の城を、一瞬で他所の子供がただの砂場に戻してしまう快感を感じられる。

決してきれいに着地させないという意味で、ラストのボーナストラックで心底恐怖を植えつけて唐突に終わるこのEP自体が、全9曲を通して、一つのJuke、Footwork曲になっている。

はっきり言って、ブッ飛んでるEP。

買って聴きまくって使いまくる以外の選択肢は思いつかないですね(^^)

(CRZKNY)



 お前が踊らされてるあのハイプじゃもうオレたちはアガらないなあ。マジでウザいからそろそろだまれよ。こっちのほうがヤバいんだからさ。CRZKNY、サタポ、Paisley Parksのライブを新宿歌舞伎町で観て以来、オレたちはjukeの熱に浮かされてる。みんなあのとき認めざるを得なかったはずだ。このシーンはヤバいって。

そんで現れるのが人々の思惑や期待、仕掛けられたトレンドを無視してその無軌道な才能で強引にそれを乗り越えてくるヤツ。そういう無邪気な反革命分子が現れるとシーンはより混沌としてその裾野を拡げるんだけど、ぐにょんくん(Gnyonpix)はきっとそんなヤツっしょ。

Gnyonpixを知ったのは去年11月頃。ジャガーさんにオススメのjukeトラックを教えてほしいと言ったら大量のjukeの詰め合わせデータが送られてきた。その中でも、ぐにょんくんの ”reikyakusui” は一際異彩を放っていたのであった!っていう定型文がまさにピッタリな美しき佇まい。

ポコポコと鳴らされる泡のようなビートを引っ張っていくメロディはときに不穏さを含んでて、まさに往年のWARP界隈のサウンドを彷彿とさせるっていうか、そっちからの影響が色濃くてゲットーな雰囲気は希薄。ポルノやヤクザなVシネマ専門の会社がディズニーの名作サイケデリア・ファンタジアを配給しちゃったような感じで、juke特有のスカスカでダーティーなエンタメ性とは異なる音楽への生々しい純粋さや悪意を感じちゃうよね。

エレクトロニカって言葉が死語になってあれだけ神格化されてたAFXの牙城はとっくに崩れすでに懐メロ。μ-ziqで名を馳せたマイク・パラディナスはエレクトロニカに見切りをつけてグライム、ダブステップを供給した後にシカゴのjukeに手をつける。そしてここ日本でplanet-μが残したエレクトロニカのメロディの残骸とjukeビート、新旧両横綱による座布団入り乱れる夢の頂上決戦によって生まれたのがreikyakusuiって曲なのさ。って違うか。

そんでもって今回の44,110。まさにミュータント。なんて自由な音楽なんだ。BLACK GOLD、Mojoあたりのjuke~ポップミュージックをノーグラヴィティな状態で行き来してるような豊富なアイディアはシカゴに対する未練皆無。ってかそんなことには興味ないのかもね。カルチャーへの憧れより音楽への欲求が圧倒的に優っちゃってる。

これはジャケにもあるようにネギ畑のむこうに見える3.11以降に建てられたような真新しい一軒家で冷房がガンガンに利いた部屋でコーラを飲みながらキーボードを叩きネットワーク上を浮遊するための2013年サマーバケーションAM11:00のBGM。ジャケ写も秀逸!すげーイカしてる。

そしてゲットー墓場の夜に華を添えたサイケデリックなOverdose体験でしょ。やっぱしjukeはフロアで鳴ったときにもっともオレたちをアゲてくれる。ナンパ目的にも使えるねこれは。

バックトゥーザフューチャーのような宙に浮いたスケボーな未来はいまだやって来ないし、ブラック企業、原発、振り込め詐欺って良いことなんもないじゃんかよ21世紀。そんなんでも諦めずにこれ聴いて頑張りましょ。まあ老後なんて間違いなく保障されてないんだから今のうちに騒いどこうぜブラザー。

(ベッドルーム)






(c)BootyMusicJapan2013
ラベル:gnyonpix Booty Tune
posted by BootyMusicJapan at 12:58 | TrackBack(0) | リリース | 更新情報をチェックする

2013年06月01日

V.A. / Ossan : a guy called revenge (Nunuluxnulan)

Osssan_ a guy called revenge.jpg

Artist: V.A.
Title: Ossan : a guy called revenge
Label: Nunuluxnulan

購入: Bandcampjunodownload 

 人を小馬鹿にするのが大好物かつ大得意なNu Nulux Nulan(以下:NNN) からジュークコンピが登場。タイトルからしてふざけとるなという空気満点ですが、内容はしっかり“ジャパニーズ・オリエンテッド・フットワーク”と呼ぶにふさわしい内容です。“ヒゲダンス”ネタのSatanicpornocultshopを筆頭に、NNN周辺アーティストはもちろん、CRZKNYやBooty Tune勢など、鉄板なラインアップでネタモノ中心に勝負しております。なかでも個人的には、オープニングを飾るKlone7023のミス花子「河内のおっさんのうた」ネタフットワークと、人力ジュークバンドのオリジネーターOrrorinz、そしてしんがりを務める佐伯誠之助のトラックがヒットしました。
 Kloneはミス花子の声をチョップしつつ、対極とも言えるシックなムードのトランペットとピアノをマッシュアップ。ビートも気持ち良く、これまでの彼の仕事とは異なるバウンス感がしっかり出ていて面白かったです。サタポの横でJukeに関わってきたOrrorinzは、さすがの演奏&リズム構成ですね。揺れるベースに添ってタイトで硬く乾いた生ならではのスネア、キックと同期したように入るシンバルが非常に気持ち良いです。ドラムは重さより軽やかさが感じられるのがナイスでした。今年にブッキングしなかったソナーやフジロックの人たちは、来年彼らが売れてから高い金を払えばいいと思います。
 そしてやはりラストは佐伯誠之助。おなじみのアダルトビデオサンプリングなのですが、以前CRZKNYのLPのなかで見せたゲットーテックスタイルから一変して(むしろJacknifer DJ TORAのトラックがナイスゲットーテック!)、ジュークを咀嚼した、オリジナル・エロスカム・フットワークを披露。佐伯さんの曲はネタにストーリー性があるので、最後まで早送りさせずに一曲まるごと聴かせるのもスゴイですね。しかも笑えるし。ラストにふさわしい曲だったと思います。「はは、クソ出し係長だ 笑」なんてどこのジュークに入ってるか! ニカやLAビート好きな音楽業界人はみんな買いなさい!
(APRIL)



(c)BootyMusicJapan2013
ラベル:Nunuluxnulan
posted by BootyMusicJapan at 21:49 | TrackBack(0) | リリース | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。