BOOTY MUSIC JAPAN Presents
Juke/Ghettotech 2011上半期トップ5
国内のJUKE&GHETTOTECH DJ、クリエイター、愛好家等、総勢8名による特別企画。世界的に話題沸騰のJUKEの最新情報が明らかに!!
毎日1名づつ更新予定。第7回目はレーベルBooty Tuneを主催するこの人。
#007
名前: D.J.Fulltono
プロフィール:
90年代から大阪・京都で活躍するDJ/トラックメーカー。トリックプレイかつロングミックスのDJスタイルで観客を盛り上げる。シカゴハウスからJukeまでを通眼する唯一の存在。JUKE/Ghettotechを専門にリリースするレーベル「Booty Tune」を運営。2010 年12月、自身初であり日本初のJUKE MIXCD「NONSTOP JUKE MIX SOUTHSIDE CONSTRUCTION」を大阪のNODEレーベルからリリース。今年5月にDOMMUNEにて放送された「JUKE解体新書」 への出演。また6月には、Japan Times紙にて特集が組まれる等、様々なメディアへ世界目線から日本発のBooty Musicを提示している
■関連リンク:
サイト: http://djfulltono.bootytune.com
soundcloud: http://soundcloud.com/dj-fulltono
【TOP5】
(アーティスト名/タイトル名/レーベル名 コメント)
1:DJ Rashad / Love U Found / Ghettophiles
今年に入ってから一番お世話になった曲がこれ。セットの後半には必ずプレイしてる。女性Vo. (元ネタは知らない)をかなり荒っぽくエディットしていて、小刻みなビートとスローなビートが交差する2小節ループが何とも言えないグルーヴを醸し出す。後半のトリップ感はハンパない。DJ Rashadは今なおシーンの中心人物です。
試聴&DL
http://soundcloud.com/dj-rashad/dj-rashad-love-u-found
http://www.junodownload.com/products/just-a-taste/1691732-02/
2:LIL SCRAPPY / Look at me KAPTAIN CADILLAC ghettotech Remix
JUKEもいいけどゲットーテックも忘れちゃいけない。これはフランスのキャプテン・キャディラック作、名リミックス。イントロのシンセリフで既に手が上がってしまう、正しくカッコイイの一言!!ピンチの時に必ずフロアを掴んでくれる心強い1曲。彼は、曲のクオリティー、人格共に間違いなくフランスのJUKE/ゲットーテック界のNo.1クリエイター。彼こそがヨーロッパのブーティーミュージックシーンを引っ張って行くべきだ。
フリーダウンロードだから、さあみんな使って使って!
試聴&DL
http://soundcloud.com/kaptaincadillac/lil-scrappy-look-at-me-kaptain
3:Hayato6go / Kamigaki JUKE / Booty Tune
この曲はココって場面によく使ってる。こんな曲が自分のレーベルから出せたことが嬉しい。
日本の某有名曲をモロにサンプリングし、見事にJUKEのフォーマットに落とし込んだこのトラック。「たたみ掛けるビート」ってのはこういうのを言うんだよな。本人は著作権のことを心配してくれてたけど、怒られたら消せばいい。でもフロアでは鳴らし続ける。
試聴&DL
http://www.junodownload.com/products/in-da-club-juke-ep/1742609-02/
4: DJ Diamond / Snare Fanfare / Planet-Mu
今年後半の話題盤になるであろうアルバム「Flight Muzik」からの1曲が上半期滑り込みでランクイン。アルバムの中でもこの曲だけ超異質!ジェフ・ミルズのPurpose Maker初期を彷彿とさせる疾走サイケミニマル的要素を感じずにはいられないサウンド。こんなのギュウギュウのフロアでいきなりぶち込まれたら頭おかしくなりそう。DJ Diamondは世界にこそ出回ることは無かったが、早期から変則系JUKEを手掛けている数少ないクリエイターなので、トラックが洗礼されてる。未だ謎の多い彼のトラックの一部は、Youtube等で聴く事ができる。
試聴&DL
http://www.junodownload.com/products/flight-muzik/1794148-02/?trackid=14
5:DJ Fulltono / Outside Floor / Booty Tune
地味なトラックだけど、最近作った中でも一番気に入ってる曲で、フロアの反応も良好。最近自分が目指すDJの方向性として、「浮遊感のあるJUKEセット」というのがある。世界を見渡してもまだまだ使える曲は少ないけど、可能性を秘めていると感じてるので密かに続行中。この曲は、自分が過去にフロアで体験してきた良い思い出と、今一番やりたいことが詰まってます。果たしてこれがJUKEか?と言われたらそれまでですが、クラブミュージックってそうやって細分化されていくのかなあと思います。
試聴&DL
http://www.junodownload.com/products/down-low-ep/1760795-02/
【Q&A】
(1)上半期のJuke/Ghettotechシーンについての総評、もしくは印象をお聞かせ下さい。
JUKEに関しては昨年に引き続きシーンが動きまくっています。クラブシーンという括りではまだまだマイナーなのかもしれませんが、面白さを感覚的に掴んでるリスナーは結構な人数になってきた感じです。
JUKEは地元シカゴのダンサーのバトルを盛り上げる為に日々新しいビートが量産されるという、もはや子供の悪乗りに近く、ダンサーと共に進化してきた音楽。しかし近年のJUKEシーンの面白いところは、ダンスではなくその音源のみが世界に飛び火しているという現象。普通にクラブでダンスするのに不要な要素が沢山入っているはずなのに、なぜそれが海外で受け入れられているのか。「面白いけど、これどう調理しよう?」という段階が上半期の状況でしょうか。
(2)注目していらっしゃるアーティストorレーベルを教えて下さい。また、その理由はなぜでしょうか。
今年もTOP5にGhettophilesレーベルがいくつかチャートインしてるように、本家シカゴの斬新さには目が離せません。現時点で世にリリースされているトラックはシカゴの中でも氷山の一角であることも分かっていて、手に入らない音源こそが最先端なので、まだまだ新しいタイプのトラックは出てくるでしょう。
あと、TRAXMANのアンセム「Pacman Juke」がフランスのMoveltraxxから今年1月にようやくリリースされたことは自分の中では事件でした。立て続けに「TRAXAHOLIX」というシングルがリリース。彼の色全快のシカゴフットワーク系JUKEオンパレードでした。また、TRAXMANの本当の凄さはDJプレイにあります。つい先日、シカゴに行って生でDJを体験したjaguarjiru氏(aka D.J.April)曰く、「TRAXMANは神」とのこと。しかしそのDJMIXはほぼ世間の目に触れていません。ある程度JUKEが認知された頃にシーンのど真ん中に投入されたら大変な騒ぎになることは間違いありません。今年後半の彼の活躍に超期待。
あと、Ghettophiles周辺ばかりになりますが、若手のDJ Earlには期待してます。彼の「Lookin 4 Me」という曲は昨年から自分のDJセットの中でキラーチューンになってます。その後に出た「Get Off Yo Ass & Jam!」はさらに完成度が高まったトラックで、こちらもお世話になってます。こんなに素晴らしい曲を連発するアーティストをヨーロッパは放ってはおかないでしょう。
第二のJUKE/Ghettotech大国フランスは、Kaptain Cadillacあたりは何か次の秘策を練っているはずだが、シーン自体はちょっと落ち着いてきた印象。しかしこれは定着ととっていい。プロデュースに関してはかなり積極的で、BYRSLFレーベルは国外からアーティストを発掘して積極的にリリースしてます。中でもノルウェー出身のSLICK SHOOTAが打ち出したフィルターハウステーストのJUKEはかなりの可能性を秘めていると思います。
(3)下半期の動向についての予想やご自身の活動への抱負をお聞かせ下さい。
自分は基本、DJで使いたい部分しかディグしないので、そろそろシーン全体を見渡せなくなってきています。それだけ作り手が多くなってきたということ。自分のレーベルBooty Tuneもメディアに取り上げてもらったりして、海外のプロデューサーから認知してもらえるようになった。しかしこれは正直焦っています。海外のレーベルに比べるとうちらのトラックの数が少なすぎる。今年後半はトラック量産に勤めます。
国内のDJに関してはあまり増えていないようですが、僕らが考えもしないプレイをするDJが各地から出てくると思います。
あと、予想というか希望ですが、フットワークダンスが定着して欲しいなあと思います。これは数年前から言ってるような気がしますが・・・。ダンスのYoutubeを見て衝撃を受ける人が増加しているようですが、なかなか日本で踊り手が増えません。基本、体を揺らしているだけで楽しい音楽ですが、クラブでダンスする以外の遊び方もあると思います。僕がDJを始めた途端に男がワーっと前に来てフットワークを競い出したり、中高生が学校にラジカセ持って行ってゲラゲラ笑いながら中庭でJUKEをオケに練習してる光景を夢見てます。
あと、年内に第2弾のDJMIXをCDリリースしたい。Twitter圏外の人達にも届く音楽活動もしていきたいと思っています。そういう意味では、(先日発売された)dommuneのガイドブックに「JUKE解体新書」を掲載いただけたことは大変ありがたかったです。
(4)直近のリリースやライブ、DJ出演情報など、告知がございましたらご記入下さい。ない場合は読者へのメッセージでも結構です。
京都のclubMETROにて偶数月レギュラー「UNDERMINE」というパーティーに出演しています。次回は8月12日(金)です。もちろんJUKE/Ghettotechセットで挑みますので是非お越しください。
その他、9月11日(日)「DEAD DISCO CLUB」こちらもメトロです。
また、本当は地元大阪でBooty Tune主催のパーティーをやりたかったのですが、大阪構造改革の煽りを受け、未だ開催できずにいます。でもそんなものに負けず何とか実現したいです。ちなみに現在大阪で決まっているブッキングはゼロです。オーガナイザーの方々、是非是非フルトノを使ってください。
リリース音源↓↓↓
http://bootytune.com
その他↓↓↓
DOMMUNEオフィシャルガイドブックに今年5月4日に放送された番組「JUKE解体新書」の内容が掲載されました。見逃した方は是非読んでください。(Fulltonoはほとんど喋っていませんが・・・)
BootyMusicJapan
posted by BootyMusicJapan at 23:27|
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